オタクのKさん

忘れたくない今の気持ちと思い出せた過去の書きだめ

原因不明のしびれに悩まされた半年

 

 

 

 

 

 

 

 


今回は、前回記事の終盤に登場した、あの痺れについて書き記したいと思う。

 


結論から言うと、痺れの原因は分からずじまいでした。

なんだかスッキリしない終わり方になるけれど、それでもいい方は読み進めてほしい。

 

 

 

 


前回の話は読まなくても分かるけれど、読んでいた方が痺れが出るまでの過程を理解しやすいかもやすいかもしれない。

 

 

 

 


記事内の必要部分をまとめると下のようになる。

 


2020年2月10日の夜、卒論発表のための作業を終えた私は眠りにつこうとした。すると左足の薬指あたりが痺れていることに気づいた。

その時は、「座椅子に長く座ってたから足が痺れているのかな。寝れば治るか。」くらいにしか思わず、眠りにつくまで苦労はしたが、就寝した。

 


翌日目が覚めても痺れはとれておらず、範囲は両足の裏に広がっていた。例えると整骨院などにある電気を流して治療する、あの機械を強めにした時のような痺れ。

 


困惑したが卒論発表の準備を強行する。普通の椅子に座ってパソコンと向き合っていても足の裏がむずむずしてたまらない。痺れが酷くなると立ち尽くして動けなくなるほどだった。

夜になると痺れは酷くなる。ピリピリした感覚が足を這いずり回る感じがして不快だった。

 


痺れは日に日に強くなり、卒論発表当日には痺れは両足の膝から下と手首から先に広がる。他人の発表を集中して聞くことも難しかった。

 


卒論発表を終えると痺れの強さは少し弱くなった。しかし、完全に消えたわけではなく、時々ピリピリと弱い痺れが現れる。ここら辺から太ももや二の腕に静電気のように一瞬だけ走る痺れも現れ出した。

その後、1ヶ月程かけて段々痺れは弱くなっていき、3月下旬の引越しの際にはほとんど気にならない程度になっていた。

 


ここまでが前の記事で書いていたことだった。

 

 

 

 


2020年4月。

手足のしびれは収まらず、言葉通り四六時中痺れていた。特に夜になると痺れが強くなったような気がして、堪らずに足を擦り合わせ、眠りに落ちるまでなんとかやり過ごしていた。

 


症状が始まって2ヶ月も経つと。痺れに対する違和感はいつの間にか不快感に代わっていた。

コロナウイルスが騒がれだした時期でもあり、痺れの不快感と未知のウイルスに対する不安感で、眠れずに朝を迎えることも何度もあった。

 

 

 

 


病院に行こうにも何かに行けばいいかわからないため、ひたすら「手足のしびれ 病気」で検索しては「もしかしたらこんな病気なのかもしれない……」と考えては鬱屈となりを繰り返していた。

 


このまま一生治らないのでは。

そもそもなんの病気なのか。

こんな症状が出る心当たりはあるか。

そんなことばかり考えながら毎日過ごしていた。

 

 

 

そんなふうに過ごし、5月。

ある日の入浴後、気づいたら太ももに湿疹ができていた。

翌日かかりつけの病院にいき、薬を処方してもらった。

ついでだと思いしびれのことについても相談してみた。(かかりつけ医は内科と皮膚科を兼ねている)

「ん〜ちょっとわからないな〜。とりあえず血液検査やってみようか。」

そう言われ、その日は採血をして帰宅した。

 


次の診察時、かかりつけ医は少し困った顔をしながらこう言った。

「血液検査の結果はね、特に異常はなかったよ。異常がないということは、内分泌系の疾患ではないんだよ

ね……。」

私はその言葉を聞いて困惑した。てっきりホルモンバランスなどの崩れで起こっているものだと思い込んでいたからだ。

「もしかしたら骨なんかが神経を圧迫しているかもしれないから、次はCTとMRIを撮ろうか。」

かかりつけ医はまた新たな検査を提案し、私もそれを受け入れた。

 


そして3度目の診察時。

 


かかりつけ医はまたしても曇った顔をしていた。

「うーん……これがCT。特に変わったところはなくて、こっちがMRI。ちょっとこの辺にポツポツと白いところが見あたるけど、特に目立った異常はないんだよね。」

見ると脳の中にポツポツと白い点があるが、素人目に見ても普通のMRIに見えた。

私はとても困惑した。全くと言っていいほど異常はないのに、なぜ私の手足は痺れているのか。こんなに検査をしてるのに原因がわからないのはどうしてなのか。

かかりつけ医はそんな私の様子を見ながら言葉を続けた。

 


「Kさん、大学病院への紹介状を書きますから、そっちへ行って詳しい検査を受けてみてください。」

 


気づけば5月も中頃になったある日の午後だった。

 

 

 

 


5月も終わろうとしているある日、私は大学病院へ向かった。

 


この頃には痺れは一日の中でも強さが変化していくようになっていた。

朝から夕方まではやや弱く、夕方から夜は段々と強さを増し、就寝時には強くなるといったようにだ。

しびれに対しても

 

 

 

2時間近く待たされて通されたのは線の細い医師のところだった。

「Kさんですね、今日はどうされました?」

私は紹介状とMRIの結果が入ったDVDを医師に渡した。

「うーん、たしかに目立った異常はないですね。とりあえずベッドに横になって見ていただけますか?」

そうして横になると医師は膝の当たりを押さえたり、足を持ち上げたりしながら私に問診をした。

「特に問題はありませんね。」

問診を終えた医師はあまり表情を変えることなくそういった。

MRIに映っていた白い斑点も痺れを引き起こすようなものではなかった。

「もう少し詳しく知るために、もう一度MRIを受けましょう。あとこの後眼科に行って検査を受けてください。」

 


その後は真っ暗な中で光を追う検査をしたり、なんだかんだ30分くらい検査をした。そこでも特に問題はなく、強いて言うなら視力が思ったより落ちていた。

 

 

 

 


2度目のMRIは過酷だった。たぶん精神的に不安だったのだと思う。途中で気分が悪くなって予定した検査(なにかしらの薬品を飲んでMRIを撮る)ができなかった。

 

 

 

 


三週間後。

「うーん、なんともないですねえ。」

言われた言葉はやはり腑に落ちない言葉だった。

 


なんで?こんなにビリビリして、足がむずむずして、耐えられないのに?何もないわけないじゃん!

 


だけど実際、身体の組織に器質的な変化はなかった。

ぐっと言いたい気持ちを堪えて、医師の話を聞く。

その時の話はほとんど頭に残っていない。

たぶんありきたりなことだけ言われたのだと思う。

帰ってから家族に結果を言っても首を捻るばかりだった。

 

 

 

 

 

 

私を苦しめ続けた痺れの終わりはあっけないものだった。

9月に入ると痺れがだんだんと収まり始め、下旬に差し掛かる頃にはあっという間に鎮静した。

 


あまりにもあっけなく痺れが消えて、ほっとしたと同時に、どうして痺れがずっと続いたのかという疑問を覚えた。

 


今振り返るとおそらくストレスが原因の心因性のものだったのかなと思う。

痺れが始まった時は、卒論が終わったと同時に卒業がかかった試験などで毎日つらいな、しんどいなと思うことが多かった。

そういう気分が積み重なって、痺れという形で身体に出てきたのだと思う。